2008年4月28日 - 記念レセプション
日伯交流年兵庫県実行委員会・委員長 西村正の挨拶
ブラジル移住からちょうど100年となるこの節目の日に、皇太子殿下のご臨席の下、日本とブラジルの架け橋として活躍してこられた関係者の皆さんと共に、移住者の功績を顕彰し、両国の交流をいっそう深める機会をもてることを大変光栄に思います。
まもなく、時刻は5時55分になろうとしております。明治41年4月28日、781名を乗せた最初のブラジル移住船「笠戸丸」が神戸港を出航したまさにその時刻が近づきつつあります。本日午前、かつて移住者が出発前の日々を過ごした「旧神戸移住センター」の屋上で「友情の灯」を採火いたしました。兵庫県民をはじめ全国の人たちの友好の願いが込められたこの灯は、その5時55分にサントス港に向け送り出されます。そして当時の移住船が通った航路をたどって運ばれ、6月にサンパウロで開催される記念式典の会場で灯されることになっています。
ブラジルの皆さんは、はるばる地球の反対側から運ばれた友情のシンボルを見て、移住者が歩んできた歴史に思いを馳せるとともに、きっと将来の両国関係の展望に「希望の光」を見出してくださることと信じています。
両国の豊かな交流の礎を築いたのは、移住者とその子孫の皆さんの長年の活躍をおいてありません。移住後の決して平坦ではなかった道のりを歩み、日本と中南米をつなぐ架け橋となってこられた皆さんに、改めて深い敬意を表すとともに、この関係をより深めていくために私たちも一層の努力を重ねていくことをお誓い申し上げたいと思います。
いま神戸を旅立つ「友情の灯」のように、両国の関係が未来に向けて一段と輝きを増すことを心から願い、私の挨拶とさせていただきます。